感染対策の基本
「敵を知らずして制せず」です。
まずは、基礎を学びましょう。
1.感染とは
2.細菌とウィルスの違い
3.感染成立の三要因
4.感染経路
5.感染予防の基本・・・手洗いの基本
2020年3月15日 本ページの最下部にコロナ情報を加筆しました。
感染とは、
病原体(=病気を起こす小さな生物)が体に侵入して増殖している事、又は、その過程を言います(引用「Wikipedia」)。
また、症状が出ている状態の事を感染症とをいいます。
病原体は大きさや構造によって細菌、ウィルス、真菌、寄生虫などに分類されます。
病原体が体に侵入しても、症状が現れる場合と現れない場合(不顕性感染)とがあります。
ヒトは、皮膚、粘膜上の繊毛、粘液、体毛などにより、体内にウィルスが入るのをシャットアウトしています。
つまり、ウィルスに触れた(曝露した)からといって、全員感染する訳ではありません。
感染症となるかどうかは、病原体の感染力と体の免疫力とのバランスで決まります(図1)。
また、病原体の量も影響すると言われています(図2)。
図1.病原体の感染力と免疫力とのバランス
図2. 曝露と感染 ★がウィルス 右は曝露量が多く 体内に入り込んでいる(感染している)。
人混みが感染リスクが高い事や、換気が大切である事がわかります。
目で見ることはできない小さな生物です。一つの細胞しかないので単細胞生物と呼ばれます。
細菌は栄養源さえあれば自分と同じ細菌を複製して増えていくことができます。ヒトの体に侵入して病気を起こす有害な細菌もいますし、ヒトの生活に有用な細菌も存在します(納豆菌など)。ヒトの体には多くの種類の細菌がいて、皮膚の表面や腸の中の環境を保っています。ヒトに病気を起こすことがある細菌として、大腸菌、黄色ブドウ球菌、結核菌などが知られています。抗菌薬(抗生剤、抗生物質)は細菌を退治するための薬です。
細菌の50分の1程度の大きさで、とても小さく、自分で細胞を持ちません。
ウィルスには細胞がないので、他の細胞に入り込んで生きていきます。
つまり・・・他の細胞に入らなければ、何も悪さはしません。
ヒトの体にウイルスが侵入すると、ヒトの細胞の中に入って自分のコピーを作らせ、細胞が破裂してたくさんのウィルスが飛び出し、ほかの細胞に入りこみます。このようにして、ウィルスは増殖していきます。
ヒトに病気を起こすことがあるウィルスとして、インフルエンザウィルス、ノロウィルスなどが知られています。風邪(普通感冒)はさまざまなウィルスが原因となります。ウィルスは大きさや仕組みが細菌と異なるので抗菌薬(抗生剤、抗生物質)は効きません。抗ウィルス薬はまだ少数しか開発されていません。
風邪の原因は「ウィルス」
「のどが痛いし、鼻がぐずぐずして、なんだか体もだるいな、風邪をひいたかな?」と考え、休息をとったり、体に優しいものを食べたり、場合によっては病院に行ったりしたことは皆さんあるでしょう。風邪は、誰にとっても身近な病気です。
風邪は、ウィルスが鼻やのどにくっついて炎症を起こし、くしゃみ、鼻水、せき、たん、のどの痛み、発熱などがでることを言います。
「風邪の原因はウイルス」というのが大切なポイントです。
風邪の症状はいずれも、あなたの体がウイルスと戦っているサインです。
風邪を治すのはあなた自身の免疫力。薬ではありません。
医師が処方したり薬局で売られている風邪薬は、風邪のつらい症状を和らげるためのもので、原因のウィルスをやっつける薬ではないのです。
引用文献 http://amr.ncgm.go.jp/general/1-6-1.html
引用文献 高齢者介護施設における感染対策マニュアル改訂版 上図は一部改編しています。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/ninchi/index_00003.html
病原体が体の中に侵入する経路には、大きく分けて垂直感染と水平感染の2種類があります。
【垂直感染】
妊娠中、あるいは出産の際に病原体が赤ちゃんに感染することをいいます。一般的に“母子感染”といわれています。 風疹やトキソプラズマ、B型肝炎などが垂直感染を起こします。
【水平感染】
感染源(ヒトや物)から周囲に広がるもので、接触感染、飛沫感染、空気感染、媒介物感染の4つに大きく分類することができます。
引用文献 肝炎.net http://www.kanen-net.info/kanennet/bkanennet/info-03
国立国際医療研究センター http://amr.ncgm.go.jp/
接触感染の場合、病原体は、まずはわたしたちの手に付着します。
その手で鼻や口などに触れると、その病原体が体内に侵入し、感染が成立します。
また、わたしたちが病原体のついた手でさまざまなものに触れ、周りのヒトがそれらに触れることで、感染が拡がっていきます。
手洗いは、日々の生活の中でできる、きわめて有効な感染対策です。
参考・引用文献
ウィルスは、他の微生物と異なり、細胞壁、細胞膜、細胞質、核という構造体を持たない20〜300nmの微生物です。
遺伝子の核酸(DNAかRNAのいずれか一方だけ)を中心にして、その周囲が蛋白の殻(カプシド)で包まれていますが、ウィルスの種類によっては、カプシドの外側にさらに脂質と糖蛋白から成る「エンベロープ」が存在するものがあります。
エンベロープウィルスは、アルコール消毒剤によりダメージを受けやすいのに対し、ノンエンベロープウイルスは、アルコール消毒剤が一般的に効きにくい傾向にあります。
以下 林健治氏より
「コロナウィルスには殻があります。殻の上にスパイクがたくさん突きでていて、その先端部分が脂質でできています。この部分が体の細胞のレセプターという鍵穴にはまり、ここから細胞内に入って行きます。コロナウィルスのスパイクの先端は脂質なのでアルコールに触れると溶けてしまい、これがアルコールの消毒原理です。アルコールがない場合、効果は少し落ちるが石鹸も脂質を溶解しますので丁寧に洗えばこれも使えます。コロナウィルスを胃腸に呑み込んだ場合、胆汁など十二指腸で分泌される脂肪を溶かす消化液が豊富に分泌され、かなり死滅しますので消化器症状がまずみられません。それで呼吸器症状が中心になるというわけです。下痢など消化器症状が出やすいウィルスは殻がないもので代表的なものを挙げるとノロやロタウィルスです。十二指腸も簡単に通り抜けます。だから吐物の処理や使用食器はアルコール消毒ではなく、次亜塩素酸が有効という理屈になります。」
訪問型子育て支援者の皆様へ
2020年3月14日現在、コロナウィルスが流行しています。
接触感染予防策として「正しいアルコールによる手指消毒」を行いましょう。
また、便などの汚れがある場合は「正しい衛生的手洗い」も行いましょう。
具体的な方法は・・・↓↓↓
〜サイトマップ〜
一般社団法人
国際ナーシングドゥーラ協会
〒135-0044 江東区越中島1-2-11
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