先輩の決意〜今後の展望/31期渡邊礼子〜 

今後の展望

31期生 渡邊礼子

 

5日間にわたる講義・演習と様ざまなWEB講座を受講し、

 

やはり妊産褥婦やその家族にはもっとアウトリーチや、寄り添い地域につなぐことが必要だと感じた。

 

山形県にもナーシングドゥーラが必要である。

 

心強いことに、私には一緒に養成講座を受講した二人の仲間がいる。

 

現在、それぞれの立場や強みを踏まえてできることを考えたい。

 

元保健師は行政との連携の強化や調整、母子健康手帳の交付時や新生児訪問時での妊婦・褥婦への宣伝が可能だと考える。

 

山形県は三世代同居が多く、里帰りや実母のサポートが当たり前である。

 

そのため、里帰りができない、サポートが得られない家族は自分達だけで手探りの子育てをしていかなければならず、サポートが必要なことを声に出しにくい状況である。

 

また、山形県の平均年収は全国と比較してもかなり低いため、必要なサポートだとしても利用するにはハードルが高い。

 

そこで行政のバックアップが得られると利用しやすくなる。

 

 

現在、病棟勤務の助産師は、母親学級等の出産前教室や妊婦健診での周知が可能だと考える。

 

 

これから出産・育児をしていくという時期には、これからの生活をより具体的に考えることができるし、出産時に関わる助産師の言葉は母親に届きやすい。

 

 

教育現場にいる私は、ナーシングドゥーラとしての活動だけでなく、ともに母親・家族を支える仲間の育成が可能である。

 

ナーシングドゥーラはとても重要な役割だからこそ、仲間が必要である。

 

男性を“母親のサポートをする父親”としてではなく、パートナーと共に子育てをする親として認識し、それぞれの体験を大切にできる仲間を増やしていきたい。

 

私たちが目指す母子支援・家族支援は流行や一時的な話題作りではない。

 

これから親になっていく人がいる限り、必要とされる職業である。

 

だからこそ、長く継続できるように広報や医療・福祉従事者との連携に力を入れ、親と子ども達が自分らしさを大切にしながら、笑顔で暮らしていけるように共に歩んでいきたい。

 

 

 

最後に、このような学びの機会を与えてくださった渡邉先生をはじめ、

 

ナーシングドゥーラ協会の先生方、子連れの受講を一緒に乗り越えてくれた二人、

 

病院と地域をつなげたいという私の想いを理解し協力してくれた夫と元気に東京に通ってくれた息子に、心より感謝したい。